下眼瞼切開の傷は睫毛の生え際ギリギリなら消えたかの様に治る
たれ目形成の際に、今も裏だけからのアプローチでしかOPしないという医師がいます。
理由として下記を挙げるようです。
・縫い縮めるべき瞼板筋は裏の結膜近くにあるから、裏から切開の方がダメージ少なく手術できる(腫れが少ない)。
・表に傷を残さない。
これは上眼瞼の挙筋短縮(眼瞼下垂)には言えることですが、下瞼は趣きが異なります。
(画像クリックで4倍余に拡大)
下瞼の結膜の円蓋部(反転して眼球の結膜に移行するところ)は、結膜切開部位から近いところにあるので、術中・術後の出血が眼球の結膜下に滑り込むようにして球結膜下血腫になり易いのです。以前、海老蔵さんが殴られて赤目になった事件がありましたが、あの赤目になり易いのです。これが皮膚側から行えば画像のように大して赤目になりません(個人差はあります)。
それと腫れに関しては上瞼では二重にする関係で二重の折れ目から下が浮腫んで二重部分が幅広になりすぎて不自然に見えがちですが、下瞼はフラットなところですから、このような愁訴は出ないものです。
また先日挙げたモニター様の術後5カ月の睫毛生え際の画像をアップしますが(画像クリックで拡大、なお傷が軟化後ヒアル注入済)、傷は消えたか!?というくらい綺麗に治っています。
顔の整形の皮膚切開で一番綺麗に治るのが睫毛の生え際なのです。
ですから私は昔は「女の子は嫁に行くまで見えるところに傷を付けるものじゃない。」と言っていたものですが、今は下瞼に関しては20歳の人にもどんどん表からの切開を勧めて下眼瞼切開手術を行っています。