高須クリニック/敗訴への閲覧者の感想

高須クリニックが、民進党(当時)の大西議員と民進党を提訴した事件は、高須クリニック側の敗訴確定となりましたが、見ての通り、三桁以上で、どれもこれも高須院長支持の投稿に「そう思う」のクリックが多くされています。
高須クリニック 敗訴
この事件は、大西議員が「エステで集客して系列のぼったくり美容外科に引き渡す悪徳ビジネス」と「高須クリニック」を結びつけ「CM陳腐」と発言したことでの提訴です。道義的にも大西議員は悪いのですが、法律的には賠償を課すのは叶わぬことになりました。

なお報道の多くが”「陳腐」発言訴訟”との題名で内容を矮小化しているのも問題です。これでは事件をよく知らない人は、表題などから「Yes高須クリニック」のCMが「陳腐」と言われただけで、高須先生が怒って提訴と受け取っている人が多くいるはずです。すると高須院長支持の投稿に「そう思わない」のクリックに回った人も少なからずいると思います。

さて、民事裁判は全て「金に換算」ですから、この提訴では損害額の立証が困難だったと思います。顧問の伊藤先生は凄腕で知られていますが、オウム裁判の時より難しかったと思います。伊藤先生は美容外科医師会の顧問弁護士もしておられますので、私も以前、計5回ほど伊藤先生から法律的ご見解を直に伺ったことがありますが、相当なキレ者先生の印象を受けたものですが。

本件は、被告が道義的にも悪意あることをしても、裁判上では賠償を課せなかった一例として、美容外科関係者の記憶に残る事件となったものと、私は受け止めました。