下瞼板筋の縫い縮め+下瞼皮膚切除+目尻切開
昨日の話の続きですが、解剖学的に言えば、図の左下から3番目(14―――― )が下瞼板筋と言いますが、ここを術中に瞼を外反(アカンベ)させて結膜切開からこの筋肉に達し縫い縮めるのです。これで下瞼縁が下がります。
ただ問題点は、しばらく経過を見ていると若干の後戻りがあること、この下瞼板筋は瞼の後方にあるためマツゲが内側に引き込まれ気味で、過大に行えば逆さマツゲになりかねないことです。
引き込まれに対しては表の皮膚をマツゲ生え際ギリギリで帯状に切り取ると反作用でマツゲは引き込まれないか、若干マツゲ生え際をよく見せる格好になり華やいだ印象が作れます。加えて目尻切開が下瞼を下げる事に貢献するのは、吊上げている支点(外眼角)が開いて下への牽引力で下瞼縁が下げられると解釈して下さい。