鼻のシリコンプロテーゼの石灰化(30年以上前に挿入)
昨日のお昼前、30年以上前に入れた鼻のシリコンプロテーゼの入れ替え手術をしました。予想はしていましたが、表面に石灰化(Calcification)が起きており、昔のプロテーゼの加工にありがちだった、両端をノコギリ状にカットしてありました。
嘗て、私を指導して下さった安見正志先生は、「昔は骨膜の下にプロテーゼを入れるという概念がなく、ノコギリの歯のような引っ掛りを作ってズレ防止にしたり、プロテーゼの正中にパンチで3つほど小さな穴を開けて、組織が入りこむことでズレを防止していたもんだよ。」と言われていました。
なお石灰化していても骨膜剥離子を使いプロテーゼの上と下を剥離すれば一塊に取れることも多いのですが、剥離が不十分で引き抜こうとすると途中が断裂することがあります。30年以上前のプロテーゼは今の物より粗悪であったでしょうし、経年的変化で劣化して千切れ易くなっているものです。