鼻プロテーゼ、顎プロテーゼ
私が初めて美容外科の常勤になった頃、新人医師が鼻と顎の手術を担当するとなれば、プロテーゼ手術ばかりでした。
鼻に関して言えば、奉職した大塚美容形成外科では鼻翼縮小は切除なので取り返しのつかないことも起きる可能性があって新人医師には早々には執刀を許可しない、鼻尖縮小や軟骨移植はもっと難しいので許可しないという感じでした。
鼻・顎のプロテーゼ手術の利点は、通常は外に傷をつけない・患部への侵襲(ダメージ)が少ない・鼻翼も鼻尖も改善したように見える(当時は鼻先までプロテを来させるのが殆ど)・抜いて元に戻すか入れ替えができる(新人がヘマしても上級医の再手術で患者さんは救われる)。が挙げられます。
さて、ハーフ顔は、今も四半世紀前も患者さんに一定の需要がありますが、変化として大きいですから、よくよく話し合いの上でやるものです。
この時、医師が「もう少し控えめの方が貴女らしくて良いんじゃないですか?」と言っても、患者さんが好きなハーフモデルの写真を見せてくれたりしては一途に、そのハーフ顔を希望されることはあります。
この時にプロテーゼだけで手術を行うなら患者さんに合わせても良いかと思います。
患者さんが望む大きな変化を実現した場合に後年「やっぱり控えめに修正して下さい」と言っ来ても、プロテーゼだけで行った手術の修正の手術のリスクは非常に少ないからです。
ご紹介のモニターさん(画像クリックで拡大)は大きな変化を望まれました。それで上記のことから鼻を、「中間型」のプロテーゼ1本だけで仕上げました。費用は25万円と消費税で、鼻全体が大きく変わった印象です。鼻先部分は約2mmに留めていますから後年もたぶん大丈夫です。しかしいつか鼻先が赤くなって皮膚に負担が来ている兆候が継続しだしたら、その時に耳介軟骨移植すべきです。