高須先生のNSへの評価が素晴らしい
高須克弥先生は私にとって整形外科・美容外科の先輩であるとともに、美容外科を一般の人々に身近にした一大功労者として感謝の念を持っています。
さて最近は高須先生のナチス肯定の発信にはネット上が騒がしいです。なお戦前はドイツ国内ではNationalsozialistische:NS(エンエス)と呼んでいたので、以下NSと書きます。
高須先生はNSの科学(ジェット機やロケット技術など)や戦前の経済、スポーツ振興、人材登用などを高く評価し、「ヒトラーは私心のない本物の愛国者だ」などと発信しつつも、「ナチスのイデオロギーは好きではありません。~~人種差別のイデオロギーは僕の八紘一宇のイデオロギーと対極である。」などと評していますが、これらは私の考えと同様かと思います。
NSの行った間違いは(古くから欧州、特に東欧以東に強い)反ユダヤ主義を過激にした事、ソ連侵攻の2つに尽きます。つまりこれが起きる1941年以前のNSには高く評価して良いと私は思っています。当時は連合国側にも大勢のNSシンパが居て、英国王室やバチカンまでNSに賛同する姿勢でした。
ですから最近、麻生太郎が「結果が大事だ。何百万人殺したヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくても駄目だ」と言ってるのは、まだ全てを悪いと決めつけている人々よりマシな史観を持っていると思っています。
高須先生が「頑張る女性の支援に積極的でした」とあるのはレニ・リーフェンシュタールやハンナ・ライチュらのことでしょうが、特にライチュは戦後になってもNSに肯定的でした。
私の歴史学の故郷はプロイセンですが、NSに対し、第Ⅱ帝政→ワイマール→NSとの順で学んでいた時、どう観るか悩んでいた丁度その時、村瀬興雄氏が「独裁者出現の歴史的背景」の著作を出し、それを読んで、NSに独自の綱領があっても総じてプロイセン・ドイツの正当な継承だったから国民の支持(高い)を得たと、私は翻って第Ⅱ帝政が失ったものを恢復したところまで大筋は積極肯定の史観を持つようになり今に至ります。