整形外科講習会・ムチウチ症の心理的側面の大きさ

整形外科講習会 昨日夜と先週土曜に、整形外科講習会に出ました。2つに共通したのは、頸椎捻挫つまりムチウチ症には心理的側面が大きいという事でした。演者の愛知医大学際的痛みセンターの教授と、東京医大整形外科の講師のお2人に直接の繋がりはないはずなのに「(バルト諸国の)リトアニアにはムチウチの概念がないので、ムチウチ後遺症で苦しんでいる人が居ない。」と殆ど同じ事を言われたのには驚きました。愛知医大の教授となると「ムチウチの人はリトアニア行けば良くなります。」と笑いも誘っていました。
そしてお2人とも頚椎捻挫の診断の元に長期に渡って休業補償で金銭が受給できることが社会復帰を遅らせている側面を持つと、これまた同じ事を言われていました。東医の講師からは「休業したら1日5,700円、そして病院に通えば更に5,200円加算(合計10,900円)の給付が受けられる。」と聞かされました。愛知医大教授からは「例え誤診でも“脊椎損傷”などと診断されると、もう抜け出せなくなる。」とも聞かされました。
実は私も嘗ては「頚椎捻挫(ムチウチ)」の診断書は山ほど書いており、一部の人が半年経っても仕事を休んだままで保険会社の人が来院面談、給付打ち切りに導いた事も多数あります。レントゲンもCTもMRIも正常で器質的な異常を見つけられない。だけど痛がっている。しかしどうも仮病を装っている様には見えない。・・・これには困りました。
昨日、講演された東医の講師に私は「麻酔科ペインクリニックの分野では、気にし過ぎると筋肉の慢性緊張が続き酸素消費量が増えるが血流が追い付かず、代謝不全で疼痛誘発物質の乳酸やブラジキニンが生じて頸部痛を生じさせるとの意見もあるのですが。」とお尋ねしますと、「それもあるが、それだけではない・・・。」と又難しい事を言われました。
とにかく頚椎捻挫(ムチウチ)には心理的な側面が大きいのは事実のようです。そして美容外科手術も特に「鼻」では無縁でないと日々思っております(続く)。