麻酔科医ハナ:手術中は余念がない。
またリアルな文章がありました。「脳外の仁科先生は人柄も腕もいい素敵な外科医なんだけど・・・手術中は想像もつかないほど、ひどく神経質で・・・」 漫画の中では血圧の指示が物凄く細かく、ハナ子のバイアルを開ける音に「うるさい」と言っています。
ここでは「~顕微鏡を入れて行う細かい手術が多く、少しでも神経や動脈を傷つけたり長い時間血管を遮断しすぎたりすると障害がでたり時に目覚めなかったり・・・そんな危険極まりない繊細な手術をやってんだもの・・・そりゃ神経質にもなるわよね・・・」とあります。← ハナ子に理解があって実に良い!です。
美容外科手術も、ミリ単位もしくは1ミリ以下の精度で、経験とカン、自らのセンスに賭けて手術に臨む事になります。ですから医師は術前・術中は、神経質になっていますし、特に術中のここぞという時は、手術を受けている患者さんが何か言っても「・・・大丈夫。」くらいの返事にならない返事しかできないことがあります。多くの医師がそうだと思います。これを患者さん側が、「手術やる前から、医者が機嫌が悪そうだった。」とは誤解しないで欲しいものです。
なお当院も院内にBGMを流していますが、やはり手術中に左記の写真のような精神状況になっていると無音環境の方が良いので、当院は手術室のBGMは今は切ってあります。
なお美容外科医師のほんの一部には手術中に弾丸トークしっ放し、お喋りが止まらない人がいるらしいのですが、漫画家の(確か?)高橋留美子なども受話器片手でお喋りしながら、どんどんペン入れ(下絵の上からインクで描く)する人らしいので、喋っていると反って調子が上がる脳の構造の人もいるのかも知れません。
=追記= ある患者さんから、私が手術日はカウンセリングの時と随分違って、無口で難しい表情だったと言われたことがありますが、これは上記と同様の理由です。