麻酔科医ハナ:コードブルー(cord blue)
院内放送の「コード ブルー」とは隠語で、『急患です。持ち場を離れる事の出来る医師は皆来て下さい!』というものです。
私が奉職した徳洲会(湘南鎌倉&茅ヶ崎)病院では、「ドクターブルー」と放送され院内でよく耳にしました。若手医師は当直医でもないのに病院に泊まり込みで、この「ドクターブルー」を待ち構えていた人が多くいました。
救命救急的な事が主ですけれど、左のハナ子に手を引っ張られる眼科女医が「眼科だし、たぶん何もできないよ? 」と言っても 「そんなの行ってみなきゃわかんないじゃん!! 」という様に、何があるのか分りませんでしたが、当時、麻酔科医から整形外科医に復職していました私も、とにかくドクターブルーには駆けつけました。そこで整形外科外傷だったら、その場で行える処置(創洗浄&縫合、脱臼整復、骨折の鋼線牽引かシーネ固定等)をして病棟に上げ、もし腹部外傷などで緊急手術となる場合でしたら、夜間か休日で整形の業務が外せる時は麻酔担当で全身麻酔を掛けさせてもらっていました。
働いて働いて働きづめでハタから見たら、労働を搾取されて馬鹿みたいに見えるかも知れませんが、これで一人前に近づけるんだと思います。この麻酔科医ハナ3巻でも、疲れ切った医師が至る所で寝込んでおり、ハナ子は寝るところがないので、手術台の上に寝たシーンがあります。私も似たような経験がありますし、外科系のドクターの半分位は今でもそんな事ではないかと思います。・・・麻酔科医ハナは現実に沿ったリアル過ぎる面白さがあります。是非読んで下さい。