体の脂肪吸引、今もやはり上手いものだ
私は元々医学部入学の頃から美容外科医師になることを考えていましたが、昭和の時代でしたから、特に大学病院に勤めているような先生にそれを言えば「美容外科なんて社会の裏街道を歩いてきた者がやるモンだ!」とカンカンの怒られたものでした。
それで医学部卒後は整形外科に入局しては医局には内緒で、休みの日の殆どは1年目から美容外科に見学に行くか非常勤勤務を続けていました。
整形外科では入局時は「ハンド・マイクロ」を専攻したいと思っていましたが、勤務先の成り行きで四肢の外科、特に下肢外傷を専門に手術する医師になって行きました。指導した後輩も多く、北里大学の形成外科の医局員の何人かも私の下で整形外科研修をしています。
ですから美容外科の常勤になっては、大腿・下腿の脂肪吸引を愛情を持って行っており、平成7・8・9年と12・13年は痩身だけでなく注入のための脂肪吸引まで入れれば殆ど毎日脂肪吸引をしていました。
当時は脂肪溶解注射や脂肪を分解できる特殊機器など無かったことと、大手美容外科に昼勤め、夜は零時頃くらいまで安見クリニック勤務と2つ掛け持ちでしたから、どこかの時間帯で脂肪吸引をしていたのでした。
今の開業は平成14年1月からで、相当な件数の脂肪吸引を行いましたが、平成17年以降は特に痩身のための四肢・体幹の脂肪吸引の件数は減って行きました(顔の脂肪吸引は相変わらず一貫して多いです)。
件数は減っても今も時々四肢・体幹の脂肪吸引を行いますが、嘗て、職人技が体に染み込む程、脂肪吸引をやって来たので、仕上がりが自分でも上手いと思うし、2年前のことですが今、都内にある脂肪吸引専門クリニックの医師が、私の吸引後の患者さんの太腿を見て、「天才って居るものですね。」と言ったと患者さんから聞かされて、『ジ~ン。』と来ました。
2日前に腹部脂肪吸引を硬膜外麻酔も併用して行いましたが、画像の様に2200cc吸引して、患者さんは術後2時間のリカバリー安静(途中トイレ歩行含む)で、独歩で帰宅されました。
今は顔の手術ばかりの専門医みたいになっていますが、四肢・体幹の脂肪吸引も又良いものだと感慨深く思いました。