L型プロテーゼをI型または+耳介軟骨に入れ替える必要はまず無い。
この十数年、患者さんから鼻のご相談として『L型プロテーゼをI型に入れ替えた又はI型+耳介軟骨にしたら、鼻先が低くなって形が悪くなった、親指で前から鼻先を押しつぶされた感じになった。』とは、よく聞きます。
カウンセリングで手術前の写真を見せてもらえば確かに入替前の方が綺麗ということは多いです。
「何で入れ替えたのですか?」と聞けば、一番多いのが『L型プロテーゼは鼻の皮膚に無理が来ていつか皮膚を破くことがあるので、安全性を考えればI形に入れ替えた方が良い。』そのように某サイトに書かれていたとか、直接に医師から言われたと聞くことが多いです。
でもL型や私が多用する中間型プロテーゼを入れていて何年経っても何も問題が無い人が、更に10年後、20年後になって問題を起こして来ることは非常に少ないです。非常に少ない可能性で心配させるようなことで、費用の掛かる手術(耳介軟骨移植を組み合わせれば60万円以上が普通)を勧めるのは如何なものか?と思います。
実は一般の美容外科クリニックでは平成18~20年頃までは、L型か中間型プロテーゼを使うのが普通で、I型は生まれつき鼻先だけが突出している稀なタイプだけに適応でした。
それでL型か中間型プロテーゼを使用したために後年トラブルが生じて入替になる人は、その手術時に医師の反対を押し切って鼻先部分で結構厚みのあるプロテーゼを入れた人もしくは鼻先を下向きにするために長すぎるプロテーゼを入れた人、そうでなければ担当医の手術が拙劣過ぎて鼻先付近ででプロテーゼが右か左に偏り過ぎている場合です。鼻先部分のプロテーゼの厚みを薄めにしておけば普通の手術技術があれば通常はなかなかトラブルが生じません。ですから平成18~20年頃より前の担当医はよくよく注意してL型か中間型プロテーゼを入れていた医師が殆どなので、皮膚が破れたとか滅多に聞いたことがありません。滅多ですけど有ったケースは上記の無理な又は拙劣な手術のためでした。
ですから、『L型または中間型プロテーゼを入れた人が、何も問題ないのに、ネット情報を読んで、将来の不安に駆られてL型をI型に入れ替えた又はI型+耳介軟骨にする必要はないのです。』なお、何かトラブルがある際は、無理が掛かっている皮膚が24時間赤い状態が続きます。それで直ぐ皮膚が破れる訳でないので、診察に行ける日程が組めた時に診察に行けば良いのです。
◎話は変わりますが、本日何年かぶりに『雪見だいふく』を買ってみました。私がこの商品を知ったのは昭和63年、門司労災病院(現:九州労災病院 門司メディカルセンター)に研修医として勤務していた頃です。なぜか好きになって同年はよく買っていました。私はこの頃、門司労災勤務以外の土曜午後と日曜は福岡市の美容外科に毎週行っていました(但し無給)。そして同年7月に院長が真後ろで逐一監視している状態で、埋没法の執刀を3人させて頂きました。その後は私が美容クリニックに勤務する日時に埋没法の患者さんを集めて頂き、埋没法を多数行いました。それは大変有難かったものです。だから私にとって見れば『雪見だいふく』≒『埋没法』なのです。