抗生物質:清潔状態の手術では術直前1回投与のみで可
整形外傷セミナーの参加医師は160名程、うち女性医師は見た限り5名でした。やはり脊椎・骨盤・大腿骨領域の整形外科は骨折整復に多大な力を要する場面がありますから、力の無い医師は不向きです。参加の女性医師も小柄で華奢な人は居ませんでした。
さて、抗生物質の使用法ですが、清潔な状態での手術では、術直前1回投与で良いとの見解がこのセミナーでも言われました。開放創は汚染創で、その治療のため5日以上抗生物質を使う事もあろうが、傷のない骨折部を消毒した上で手術をするなら術後の抗生物質は要らない。というものでこれは正論です。手術中に抗生物質の血中濃度が高まっているのが大事で傷を閉じた後で傷口から菌が侵入するなど殆ど無いからです。
美容外科手術でも傷の無いところに消毒した上の手術ですから本当は術後に抗生物質の処方は不要とも言えます(続く)。