形成外科転科への迷い3(回想)
徳永先生になぜ美容外科を開業されたのか尋ねたことがありますが、学生の頃、ポリクリで耳鼻科を回っている時、上顎癌の切除後に顔に大きな穴が開いている人がいて、「あの患者さんは、どうするんですか?」と尋ねたら「形成外科で治す。」と言われたりした体験から形成外科入局となったとお聞きしました。そして続いて「だが私は何科を選択しようといずれ開業しようと思っていた。」「それで形成外科を選んでしまうと開業は美容外科でないと出来ないから、美容外科をやることになった。」「しかし実は美容外科は自分に向いていないと思う。今は産業医大に時々呼ばれて乳房再建の手術をやることがあるのだが、そちらの方が合っていると思う。」と言われビックリしました。私の目から見ても徳永先生の手術はフェイスリフトなどすこぶる上手く、また患者さんの立場に立って診療しているのが見てとれましたから「向いてない。」などと言う言葉が出てくるとは思いもよらなかったのです(続く)。