広い肩幅を狭く華奢に(鎖骨手術)
私が日本で肩幅手術のことで初めて学会発表した時、質疑応答はゼロでした。「シ~ン。」としていたのを覚えています。
その7~8年後でしたが美容外科学会(JSAPSの方)で会長もされた出口先生が「肩幅の手術は今も続けていますか?」と尋ねられたので「はい。」と返答しましたが、その次に会話が続かなかったものです。
やはり殆どの美容外科医にとって関心外の手術であると思われます。
アメリカには似た手術を行う医師はいますが、それ以外の国では行われていないらしく、中国や英国やUAE(アラブ首長国連邦)などから患者として「手術を受けさせてくれませんか?」と世界中から問い合わせはあります。しかし流石にアフターフォローが困難な外国の人は断っています。
以前、鎖骨を切って短縮しては金属で留めていた頃は「目立つ傷が残ります。」とデメリットはハッキリ言っていたので、女性は最初から対象外で、結局はDI(性別不合)の「生物学的には男性だけど、心は女性」で社会的に女性として生きている人に限って行っていました。
しかし近年は金属を使わなくても、使ったのと同じくらい肩幅を狭く華奢に出来るようになったので、女性にも、またDIとまで行かなくても女性的な肩幅にしたいという人にも手術を行っています。切開の傷が1㎝未満なので、金属固定での手術の時のように長い傷で悩むことがなくなりました。
ただファッションの一環として行うような手軽な手術でなく、人工的に骨折を起こさせたような骨切りして骨の短縮をして骨癒合するまで上腕をガッチリ上体に固定なのです。手を使う生活がし難くなります(PC操作などは問題はないですが、暫く上腕を上に上げられないのです)。
この期間が1~1.5か月、それも両側一度に行うと生活が出来ませんから、最初に右なら骨癒合後に左と2度に別けて行うので、最初の手術から完成まで半年~1年くらい掛かります。
ですが完成後に喜びの声を聞かせて頂きますと、この手術を日本で初めて行い継続して来た私は、続けて行く使命があると思っています。
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