女性医師をどう育てるか4・・・キブツ、アクエリアン革命
私の年代はもう社会主義に幻惑されていない世代ですが、社会主義的ユートピアを成功させている唯一の社会形態はイスラエルのキブツだけでしょう。キブツは性別、出身、年齢の差を超えて完全な平等社会を血縁関係のない大家族で実現し、男女の差は出産を除いてあらゆる面で撤廃されています。これにより女性は家事や育児等の家庭内労働から解放もされています。またキブツが優れているのは、イスラエルの人口比率からすると遥かに多くの政治家、知識人、軍指導者を輩出していることです。なお、キブツでの子どもに関しては生後3日目くらいから保育施設に預け、その後早い時期に親元を離れて「子どもの家」で共同生活をします。嘗ては1日中「子どもの家」で過ごし、両親と会えるのは夕方の4時から6時までの2時間だけでしたとあります。伝統的な家族や子育にとっての一つの未来像ともアンチテーゼとも言え、こういう社会形態から何かヒントを得られないかな?と思います。
また32年前、私の医学部入学の年に出版された「アクエリアン革命」という本を同年、書店で写真の様な近未来的な表紙に魅かれて購入しました。中身は日本語訳が悪いのか、著者のマリリン・ファーガソンの文体が悪いのか、どうにも読み難い本でしたが、要は「心の変革を成し遂げた個人が あちこちに生まれ、互いに知り合うことがなくとも目に見えない連帯となって拡がり、やがて世の中全体を変革してゆく」とあったように、現在のインターネットを通じての社会運動をズバリ言い当てていたものでした(凄い!)。
女性医師をどう育てるか・・・・それは社会の仕組みを(自発的に)変えて行ける心の変革が必要なのでしょう。(終)
(追記)昨日インテリの女性と話した備忘碌です(160828)。
木村:女性は仕事をしている人も、家事・育児 / 介護の負担が大きいのが現状です。
女性:託児所や介護に携わる人たちを公務員にしたら良いんじゃないかしら。今は皆、待遇が安定している公務員になりたがっているんだし。
木村:そのためには財源を別部門から削って持ってくる必要があるけど、政治家にさせるしかない。子供の数だけ親に投票権を与えたら公約がすぐ変わります。
女性:AI(人工知能)が普及しだしたから、役所で紙に何枚も署名させ、目で確認するようなアナログでは人手も時間も掛かるし、見落としも生じます。AIを導入しアナログ仕事の公務員を託児所や介護の方に回すんです。
それと、日本企業は技術力があるから『介護ロボット』を政府援助で出現させて、国内普及だけでなく海外にも売って税収を増やすんですよ。
木村:ホンダにASIMOなんかがあるから出来るかも?
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女性:男性の職場で働くには、男性社会で求められる女性像を演じざるを得ない。靴はハイヒール、服も野暮ったいのは駄目で女性誌をめくることになる。若さや美しさも求められ、私の場合は役職上ミスは許されないので大変。
男性は男性同士でノミニケーションやゴルフで交流を増やすけど、女性はそこに入って行けないから、その分をカバーするのが又大変なんです。
木村:貴女は頑張って結果を出してきたオーラがあるから素敵です。職種は違っても分かります。