医師の働き方改革での美容外科への誹謗中傷は酷い

今年4月からの医師の働き方改革(過重労働の是正)の件は昨年度から色々なSNS上で投稿がなされています。脳・心肺・消化器分野の内科医外科医が減っている、美容外科に流れる医師が増えすぎているのも一因。みたいに度々書かれ、添付AERAの記事への投稿には検索を掛けて拾えば下記の如くです。「医師免許とっても数年で美容外科とか美容分野に移行する医師も多いからね。 医師不足はそういうところも関係してると思う。」「そりゃ定時で帰宅できて儲かって背負う責任も少ない美容外科で働く方が人生は楽だもんね」「しかし、まともに大学病院で働くより、美容外科のほうが稼げてしまう」「医者になっても命に関わるのは嫌だから皮膚科や美容外科ばかりに行く。」「美容外科を何とかしろよ  美容外科医にするために国税を投入して医師を育ててるわけじゃないだろ」「美容整形ばかりになってしまう。」「後、自由診療の美容外科などの制限も」「美容整形に医者が屯している今日、医療現場に医師が人手不足は本当に凄い矛盾を感じます。」「美容外科の専門病院を潰して各種勤務医に戻ってもらえませんかね。」そして中でも「暴論ですが、美容は歯科と同様に学部を分けるべき。」この投稿は過去に私は数回は読んでいます。拡散されているだけで同一人物が書いたものではないのかもしれませんが、昨日もまたこの投稿を読むと医学部入学時から半分くらいの確率で美容外科医になると思っていた私には腹立たしく、今度はまともに反論したのが、添付画像です。この言葉は改めてテキスト文字でここに書きます。
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>また、個人的には、暴論ですが、美容は歯科と同様に学部を分けるべき。
もう再三この投稿を見ましたが、以前も反論したようにダメです。

顔面骨骨切り・腋窩からの豊胸バッグ・全腹または臀部下肢の脂肪吸引は手術自体または麻酔(全麻、硬麻)での死亡事故がありますし、術後醜形もある中で、医師としての総合力が必要です。
美容専従になる前に基幹病院で救急搬送された多発外傷の患者への緊急処置や手術で修羅場を踏み越えて来て、美容での拍動性大量出血があっても動じず迅速な処置ができるものです。 フェイスリフトも2層に剥離する際、顔面神経などの解剖学的な知識も必要ですが、術中に『ん?危ない!』と勘が働くほどの外科医としての経験値が必要です。鼻へ移植する肋軟骨採取も下は胸膜ですから気易くないです。

私自身は美容手術の際に、意識の大前提として患者を殺さぬようにという気持ちが常に働いています。
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この投稿には「共感した」が圧倒して15、「うーん(反対)」が2でしたから、読み手の良識に安堵はしました。
なお私はリッツ美容外科退職後の平成14年1月から今の形で本格開業医となりましたが、救急病院の医療法人杏林堂に毎週当直の勤務を続け整形外科救急を診ていました。これは平成19年6月まで続けています。救急医療とは奉職した湘南鎌倉総合病院の根幹で、医療人としての理事長の徳田虎雄先生の理念には共感していますので、今も日本救急医学会専門医を続けています。