鼻のL型プロテーゼは危険というネット上の情報操作
再相談の患者さんとの事です。手術予定が『鼻尖縮小+鼻から削った軟骨の鼻先への移植、プロテーゼ入替手術(高く)、鼻翼縮小手術』で、相談中、私の方から「鼻尖縮小で削った鼻の軟骨を鼻先に足すのでプロテーゼは鼻先まで来ないI型にしますか?」と言いましたら、この患者さんは「プロテ入替で目と目の間を高くするのに鼻先まで入れなかったら角度的におかしな鼻になるでしょうからL型を入れて下さい。L型で10年経ちますが何も問題ないので。」と答えられました。
私は過去に莫大な数のプロテーゼを入れて来ましたが、大手クリニック在職中は総じてL型ばかりで、他の医師もLの角はあまり厚くせずに加工して入れていましたから、殆ど問題は起きませんでした。そして相談の患者さんとはL型プロテーゼの角に鼻から削った軟骨を縫い付けたハイブリッドプロテーゼでやりましょう。との合意に至りました。
しかし昨今のインターネット情報は業者の操作のためでしょうが、L型は危険と書かれている事が多々あります。I型でも危険なものは危険で皮膚を破って出た人はいますし、術後にズレて位置が上がる、傾く(曲がる)なども相当数あります。L型は危険とのネット上の情報は、何の不具合もなく以前L型プロテーゼを入れた人を不安にさせ再手術に向かわせるマーケットの拡大、新規で受ける人にも複合手術を勧めて値段を吊り上げるのを狙ったものと穿って受け止めています。
ただ私は鼻尖縮小+プロテーゼの組み合わせでは、例え鼻の中から削った薄い軟骨とは言え、鼻先に上手に置けば、軟部組織と合わせそこそこ高さが出ますので、この場合は鼻先まで来ないI型プロテーゼを使う事が多いです。要はケース・バイ・ケースと思っています。