外科と麻酔と救急と・・・

麻酔科と救命救急医学5 今、美容外科で活躍されている先生の中には卒後に泌尿器科入局や胸部外科入局という先生方が居て、かなり出来る先生方なのですが、流石に学生の頃や卒後の入局時には将来、美容外科をやることは考えていなかったんだと思います。
 私の場合、学生の時は、地方の医学部では当然な事として形成外科に殆ど触れる機会はなかったのは今まで書いた通りです。その分、私の場合は整形外科と一般外科はかなり勉強し、外科では教科書だった「標準外科学」という本が母校の医学部の国家試験対策用STHとして教材に使われ、私だけでもないのですが、あの本は暗記に近いくらい何度も読み返していて、「標準外科学」で学んだこととポリクリ(病院実習)で見聞きした事を自ら実践したいという誘惑はありました。一般外科の修羅場を体験したかったのです。
 私は外科の中でも肝・胆・膵より食道~胃~腸~肛門までの消化管に強く魅かれていました。当然医局説明会があった時には消化器外科には出ました。 大塚美容外科の石井院長もそれ(卒後の入局は外科)を押してくれたので、一時は消化器外科医から始めて、いつかは美容外科をやろうと思いましたが、江崎先生が「それでは手術テクニックが違いすぎて、後で美容外科を行う際、移行し難い。」と言われ、整形に入局し救急と麻酔にも出向することで外科で得たかった事を補うとの話になりました。