美容外科学会での別の発表:二重小切開法(3mm×3)について(後半)
「・・・取れてしまったら、20才の女の子でも全切開」これを聞いた平成元年から8年経ち、私は某大手美容外科クリニックで小切開をやることになりましたが、そこでは黒目の上を1cm切開して、その切開した部分だけの内部処理をして傷を閉じる一般的な術式を採用しており、私もこんなものかと思いつつやっていました。
しかしその前に勤めていた大手美容外科では小切開を行っていませんでしたし、安見先生も二重の切開と言えば全切開でした。
この小切開の利点は腫れの引くのが全切開より早く、まずラインが取れないという点では結構良い手術と言えなくもないのですが、、術後の検診で、患者さんが伏せ目がちの状態を我々が正面から見れば二重の折れ目が不均一で不自然なのに気付きます。患者さんが鏡で自分の正面顔からみれば、二重のラインの上に皮膚が被ってくるので不均一さが目立ちません。しかしこれでは本人が不均一さを気付かないだけで、職場等で椅子に座って視線を机の方に向けて仕事中、周りの人がその人の瞼を見れば「整形してる!」とバレていることが多いはずで、『知らぬが仏』の状態となっています。それでもクリニックに小切開というメニューがある以上、平成元年から悩んでいた「20才の女の子でも全切開」を払しょくする術式に変えてやりたいと思いました。
それがこのブログの2009年7月18日~21日、2010年12月15日~翌年1月12日で記述した労作とも言える私の小切開となったのでした。