医大入試差別の背景は過重労働医師を求む←差別無くし過重労働も是正→高コスト国民負担UP:そこまで議論して

東京医大の入試で小論文の点数にまずは全員0.8を掛けて減点し、男子の現役、1浪、2浪には+20点、3浪には+10点、女子と4浪以上には加点無しが差別的と批判を浴びています。

8月2日の時は「女子だけ減点」と報道されたため、医療と無関係な女性問題を得意とする評論家たちまで猛バッシングをしていました。

しかし8月5日に3浪以上から抑制が掛かっていて女子に限っている訳でないと分かったことから、少し風向きが変わりました。
それでも、入試に差別は良くないことのみを強調し、なぜ東京医大がそういう選別を行わざるを得なかったか背景を探る報道は多くはありません。引き続き門外漢が表層的にこの問題で意見を述べたりしています。

背景を探った報道には、東京医大のように月給20万円で週100時間も奴隷のように働いてくれる医師を求めるから若い男子を優先した実態が浮き彫りにされています。

そして女子が産休、育休で穴をあけても医師補充はなく、復帰の子持ち女医が5時で上がったり当直や重症患者の受け持ち免除の分が男性医師と独身女性医師の負担になって現場がヘトヘトになっていることや、そして結局は女性医師や年を取って医師になった人は重責を担う基幹病院に長く勤めていない現実を報道しているものもあります。

これは今まで行政が医療労働環境の整備を放置していたため、二次的事象として医科大学が入口のところ選別をせざるを得ない状況に追い込まれていったとも言えます。
ですから、社会の猛批判とは別に医師へのアンケートでは画像のように「医師65%」が「女子減点理解できる」と一般の方からすれば驚く回答をしているのです。

しかし、パンドラの箱は開いてしまいました。今後は女子や多浪生、高齢者の受験のハードルは下がります。
前ブログでも書きましたが、私はそれに賛成です。歴史の流れの中の(大)変革に合流して行くと思うからです。(続く)