鼻尖縮小手術の説明(軟骨部分切除)
クローズ法で、鼻翼軟骨~外側鼻軟骨を部分切除するのは視野が悪く慣れないと難しいものです。ですから鼻尖縮小は「オープン法」が視野を確保する為に標準術式と言ってのける医師もいます。
実は私も平成8年頃は、鼻尖縮小で、この画像にあるくらい軟骨を切り出す時はオープン法で行っていました。あの頃は、以前に御指導頂いた尊敬すべき先生の中に「鼻尖縮小はオープン法で行わないと効果が出せない。」と言われていて何度もその術式を当たり前として見ていた時代がありましたので、私もオープン法を多用していました。
ただ鼻の中は解剖学的には皆同じ様なものですから、何度もオープン法で行っているうちにクローズ法で全容が見えなくても、半分見えれば全容が見えたも同じと上手い具合に軟骨・軟部組織を適量左右対称に削り取れるようになりましたので、今は全くの初回の鼻尖縮小ではクローズ法しか行いません。
このクローズ法での奥の方まで軟骨・軟部組織の削りで難渋するのは、鼻尖より上の方に必ずと言って良いほど小動脈があり、これを切らない訳には削れませんので、術中に奥の方で拍動性の出血を見て、これを的確に電気凝固止血する事です。剥離した上側つまり皮膚側に拍動性の出血を認める事も多く、この場合、電気凝固止血を盲目的多用しますと皮膚に熱損傷を与えますから、コメガーゼを詰めては、対側をやり終わったら抜いて拍動が弱まったところで、その直系1mmに満たない小動脈を摂子で摘まんで的確に電気凝固します。
前に挙げた頁も合わせ、鼻尖縮小は何かと手間が掛る手術です。