ananにおける美容外科の広告枠と効果の法則(当時)

 大手美容外科クリニックが競り合っていたananの広告は2頁見開きが基本でした(ネットが盛んになる前の当時)。その中で広告費用が出せないので1頁とか1/2頁とか1/4頁枠での広告するクリニックもあったわけですが、これは特殊メニューでのご紹介でもない限り、「当院は零細クリニックでございます。」と表明しているようなものでした。ですから歯を食いしばっても2頁見開きにすべきで、そのために先日書きました理由で全国展開のチェーン店造りをした企業家美容外科医が勝つ。と思っていまし、平成8~11年の当時に同僚の先生方にそう説いていたものです。
 1頁は1/1として1/2頁とか1/4頁など分母を x とし広告の効果(反響) y として数式で表すと

    1
y=——
  (2x)

 と私は受け取っていました。広告枠を小さくする(費用をかけるのを小さくする)と効果(反響・来院者数)も小さくなるのは当然ですが、単なる比例の関係でなく、2倍の2乗の関係位はあったと思います。具体的には、
1頁は2頁見開きの面積にして1/2で費用も1/2+α位ですが、広告効果は1/4
1/2頁は面積にして1/4ですが、広告効果は1/16
1/4頁は面積にして1/8ですが、広告効果は1/64・・・これでは反響は殆どなかったのです。
 ですから当時の状況を昨日、大手美容外科は益々栄え、個人院は益々細って行くと書きました。インターネットの出現までは、腕が良いはずなんだけど閑古鳥が鳴いて倒産の危機にあり、手術件数も伸びないから腕も落ちるというクリニックが多くあり、本当に潰れるか、大手に泣きを入れて大手の地方分院として施設・従業員はそのままに○○美容外科○○分院と看板を掛け替え、毎月フランチャイズ料を払って生き延びる有り様でした。