キチガイの様に手術を経験する①
ニュースでは猪瀬都知事と徳洲会が取り上げられていますが、それはさておき、徳田先生の著書の他の小見出しに医学部卒業後の研修中「キチガイの様に手術を経験する」という項があります(下に抜粋)。
『私がとった方法は、大学病院および出張病院で臨床研修を一生懸命しながら、なおかつ土曜、日曜、正月休みのすべてを投入し、週に5日はどこかの病院で泊まり込みの当直をするというやり方であった。 その1つの理由は、できるだけ多くの患者を診察して症例をふやすこと。公立病院にしても私立病院にしても、卒業したての若い医者がアルバイトで当直をしていることが多かった。私はこの当直を人より多くやった。自分の勤務先で臨床研修するだけではなく、当直先でさまざまな医師や患者に接するのだから、症例は当直してない同級生よりはるかに多くなる。 また手に負えない患者が来た場合、その病院に勤務している先輩や、大学病院に勤務している先輩を呼べば、すぐに応援に駆けつけて手術をの仕方を克明に教えてくれるという気風がまだあった。診るだけでなく、こっちに実力があれば懇切に指導をしながら執刀もさせてくれた。 特に年末年始には二十八日から正月三日まで鞄に着替えをつめこんで、1週間のあいだ病院を泊まり歩いた。体力的にはギリギリの限界であったが、その結果として、私の症例はどんどん増えていった。こうして私は、キチガイのように症例を増やしていった。』 ・・・これは私とそっくりです。また私は若い頃は詰所やERのナースに当直でもないのに「宿直室に泊まっているから何かあれば遠慮せずポケベルを鳴らして下さい。」と言っていました。私はこれを『24時間フル臨戦態勢』と言っていましたが、徳田先生語録の『1年365日全力投球』と気持ちは同じです。(続く)