鼻中隔延長:ギリシャ彫刻のように美しい。

鼻中隔延長+I型プロテーゼ 画像は鼻中隔延長(耳介軟骨)+I型プロテーゼの組み合わせで行っています。典型的なパターンです。そして術後写真は丁度3ヶ月の時点ですから形状的には完成です。ただ触った際の硬さとなれば半年位がほぼ完成と思った方が良いです。
さてこの人は術前相談でコンピューターグラフィックの画像を持って来られたので、「ムムッ!?」と思いましたが想いは伝わりましたので、それに沿う形で仕上げてみました。そして写真を並べて思うのですが、ギリシャ彫刻のように端正で美しいと思います。気品があります。やはり、鼻中隔延長は手間ばかり掛かる手術ですが、それに見合う変化が出せますのでやり甲斐はあると思っています。
なお患者さんの中には、「鼻先を伸ばすのに鼻中隔延長でやろうか耳介軟骨移植でやろうか悩んでいます。」と言って相談に来る人がいます。鼻中隔延長は移植材料として、耳介軟骨か肋軟骨か鼻中隔軟骨を使うもので、耳介軟骨を使った場合は、広義の耳介軟骨移植の範疇に入ると思います。しかし美容外科では一般的に「鼻先を伸ばすのに耳介軟骨移植」と言った場合は、重ねた耳介軟骨を鼻先の皮下に置いただけの手術を指すものです。つまり用語に混乱が生じていますが、鼻中隔延長をことさら別格の独立した手術としてアピールしてきた人たちがいた為と私は思っています。
この手術の問題点は鼻先が曲がり易い、鼻の皮膚・皮下組織が硬ければ最初から思う様に鼻先を伸ばせないという点です。得られるものは大きいけど、その分リスクもあると思った方が良いと思います。