ある形成外科医師の死亡(お悔やみ)
昨日夜、某先生のお通夜に出かけました。享年49歳、私より3つ若い早過ぎる死でした。
この先生は4月に市の中核病院の形成外科部長として赴任されたのですが、つい先日の休日に病院へ仕事に出て来て午後4時過ぎに帰宅する際に病院の近くで交通事故に会い、その日のうちに亡くなったと聞きました。
この先生は嘗て私と湘南鎌倉総合病院で同じ時期に、外科医として働いていた先生で、秀才の誉れ高い人でした。そして私が茅ケ崎の姉妹病院へ赴任後に湘南鎌倉の外科を辞めて某大学の形成外科に入局され、私は「先を越された!?」と思ったものです。
だから20年位前の記憶ですが、この先生の事は割と忘れずに記憶が鮮明です。そして先月初旬の形成外科学会総会でも会った際は「お久しぶりですね。お元気ですか・・・・。」と短い時間でしたが笑顔で立ち話をしました。だから突然の訃報の電話があった時は驚いてしまいました。
昨日夜、葬儀会場に出向きますと300名を超える参列者があり、多くの皆からの慕われていたのが分かりました。また、さまざまなところから花輪が届けられ、そこには「湘南鎌倉総合病院 外科部長 ○○○○」の名で届けれたものもあり、同病院のもう1人の外科部長も直接、焼香のために参列されていました。
私が焼香を行う時、奥様が棺の近くにおられましたが、この方が茅ケ崎徳洲会総合病院在職中は、私の家内が入院中に担当看護師をして下さったので、あれから約20年経ったもののすぐ分かりました。しかし憔悴しきった姿を見て、また横に並ぶ3人のお子さんたちの姿を見ては私も泣けてきました。
これが例えば癌で余命1年と宣告され色々身辺整理、心の準備されたものでしたら、まだ受け入れざるを得ない境地に達するでしょうが、この早過ぎる突然の死でのご家族の心境は言葉に表せない程の受け難いものがあると思います。
私は巣鴨から葬儀場まで電車を3回乗り継ぎ、長い道のりで辿り着いては、参列して遺影を見て焼香し、下の階で他の医師と故人を偲んでは、また帰りの電車で揺られつつ、思い出しても、やるせない。と大変切なく感じ、帰路に着きました。