日本美容外科学会をひとつに(大慈弥裕之先生)
続いて前会長の福岡大形成外科教授の大慈弥裕之先生が昨年のシンポジウムの総括をされましたが、私が大事と受け取った事は、以下です。
①美容皮膚科学会でも2つ学会があったが統合が出来た。合同会議を通して実現した。
②専認構(社団法人日本専門医制評価・認定機構:専門医制度の改革・医療の質を上げるのが目的)の存在。その政策は2017年度位から実現する。同名学会が2つあれば入会できないが、1つになり加入出来れば後に正式に美容外科学会認定美容外科専門医を広告できそう。逆に専門医を取らずに診療を行うとペナルティを課せられるかも知れない。もし日本美容外科学会が専認構に入れなければ、まだ数年は良いだろうがが、その後標榜科目として美容外科が標榜出来なくなるかも知れない。 他の保険診療科の場合、保険点数も変わってくるかも。また美容外科の場合、基本診療科(18科ある)での研修が必要、美容外科の場合は形成外科でしょう。その上で3年間の美容外科の研修が必要。学会は専認構加入の際に外形基準(法人格、1000名以上で8割以上が医師…等)を満たす必要がある。また専認構の趣旨では厚労省で承認される材料(例えば豊胸バッグ)は専門医でないと使用できなくなるかも。
2つの学会の統合が出来ない場合、(JSAPSは)日本美容形成外科学会として機構に入って形成外科のSubsupecialityとして申請し美容外科の標榜を行うという可能性も考えられる。
・・・聞いて私(木村)が思いましたのは昔、稲葉先生が学会合併のために配られた「稲葉私案」の中で「(十仁学会の美容外科専門医になるには前提として)外科系の専門医の資格を有する。」という項目があり、これは稲葉先生は専門医制度に関して随分未来を予測していたのだ。と思います。この≫頁4行目以降にある「これがもし施行されれば現在まで自由標榜であった美容外科も第2分類され自由に標榜できなくなる。また標榜できるのはその専門医で有るとの条件が負荷される」このあたりは今の専認構のようなものが出来るのを窺っていたのでしょう。