エラ削りの腫れ対策(安静とドレーン)
この秋予定の美容外科学会のメインテーマは「顔面骨格改善手術から抗加齢医療まで」なのですが、私は整形外科医でもありますから、骨切り&骨削りには研修医の時から親しみがあります。
さて、一昨日のエラ削りのモニターさんですが、昨日帰る前に撮った写真を比べて見ると、もうエラ張りが改善しているのが分かります。翌日と書きましたが正確には術後18時間後の撮影で、患者さんは帰宅時に「感動しました。」と言ってくれました。その間に何をしたかと言いますと“顔をバンテージでしっかり圧迫し、リカバリーで上半身を30度ほど起こして、ひたすら安静。またドレーンを入れて創内の血液を出来るだけ排出”させております。
一般には「顔の骨を削れば顔はパンパンに腫れる、それは骨髄性の出血が止められないから。」と言いますし、その通りでもあるのですが、だからこそ、術後に血圧を上げない様、リカバリー(安静室)で朝までじっとしてもらう。そしてドレーンは絶対に入れて出血は溜めず、帰宅時に創内に殆ど血腫がない状態にしておく。これはダウンタイムが限られた人が多いので、美容外科的には凄く肝心な事と思っています。
ただクリニック側からすれば「誰が朝まで患者さんの経過観察をするのか?」という問題があります。看護師に度々強要すれば退職理由になりかねません。私もそんな事で当院の看護師に辞めてもらっては困ります。だから毎回私が当直をしています。