鼻尖縮小後に自宅で使用するギブスの危険性

鼻尖縮小後に自宅で使用するギブスの危険性 ギブスを強く付ける事が「ズレ応力」を生じ、軟骨側と皮膚側で術後に一旦はくっ付いていた部分が剥がれ血液や滲出液の溜まる事の繰り返していると、その部分が組織増殖することは間違いないものです。前回のブログに出した写真の人は術後に自宅でギブスを使っていた時、検診時に私に「鼻の皮膚の下に空気が溜まるようです。」と言ってましたが、後から考えれば、これは空気でなく血液や滲出液が溜まっていたわけです。

 この「ズレ応力」の件を学会発表する際にスライドに出した図は左記ですが、例えば45度の斜面にボールを投げつければボールは上に弾かれますが、鼻尖縮小の術後まもない頃に強めにギブスの脱着を繰り返す事は、軟骨の位置はそのままに皮膚だけ上にスレ上がるのを繰り返すわけで、図で示すA-B、C-Dの位置関係がズレてしまうのです。こんな事で術後の安静が取れる訳ありません。
 そして安静どころか毎日、(微小)出血マッサージを繰り返していると「鼻尖縮小をやったら、手術前より鼻先が太くなった。」という実例が出来あがるのです。

 昨日も鼻尖縮小の手術をやりましたし、術後1ヶ月検診の人の検診もし、色々話しましたが、とにかく当院で手術して頂く以上は、術後早期に自宅で自らギブスの脱着を繰り返す事は原則は「行わない。」としています。