鼻で醜形恐怖症の診断の患者の手術(1)
先日、親子連れで高校生が鼻の相談で受診されました。親御さんの表情は最初から“困り顔”で、「もう他にも実際に相談に行き断られました。」「電話に院長が出てくれたところがありしたがが、やっぱり断られました。」と断られまくりなのです。
本人の希望は聞きましたが耳介軟骨移植移植による外鼻形成術となります。しかしこれはプロテーゼ手術と異なり後で抜けば、ほぼ元に戻せるという簡単な手術ではありませんから、普通は高校生に行うものではありません。
私も名前はよく知っている美容外科の某先生とはカウンセリングの最初の段階ではやる方向で話し合いをしていたそうですが、だんだん、やっぱりやらないと先生の気が変わり断られて帰されたそうです。
そういう前提知識を与えられましたら私だって断るしかありません。外鼻手術はノイローゼに繋がるものと経験していますから、何をやっても満足せず執刀医は取り憑かれるなんてことがあります。当院に以前居た看護師の言葉を借りれば「院長、刺されますよ。」ですし、数年前でしたか都内の某病院形成外科で朝机の下で待ち伏せしていた患者が執刀医が出勤してきた時、飛び出してその医者の顔を切るなんてことがありました。私もカウンセリングを始めた際、断わろうと思いました。(続く)