アゴ骨切り・アゴ骨削り:Vライン形成
模型に、実際に骨切りして取った骨を沿わせて置いてみましたが、これでアゴが細い感じになります。先日やった患者さんは、昨日書きましたように骨膜を十分剥離して電動ノコギリやノミを入れていますから、血管損傷がなく、骨髄性の少しの出血をみただけです。
この時、仮にオトガイ神経を切ってしまう、つまり骨の中にある下歯槽神経管ごと中の神経を切ってしまったら、どうなるかですが、この時は下歯槽神経管の中を神経と伴に走る動脈を損傷してしまうので、明らかな勢いのある出血をします。
具体的には骨膜は綺麗に剥がしてある、ノコギリやノミが無用に骨の外に出ずして骨を切っている、だがノミの尻をハンマーで叩いた際、明らかにそれまでと違う骨髄からの出血料の多さをが生じたなら、下歯槽神経管を割った、中の伴走動脈を損傷した、神経もダメージを受けたと考えた方が妥当でしょう。しかし一撃の叩きで血管を傷つけて出血が起きたとしても血管も神経も離断までは行かず、この場合は若干外側に骨切りをやり直せば結果的に神経に回復不能な損傷を与えた事にならず回復し、結果オーライとなるようです。
骨の外での出血・中からの出血、顔面動脈やオトガイ神経の損傷に細心の注意をしながらの手術操作は、なかなか精神的にそれこそ骨の折れる作業です。