美容外科の修正 再手術
美容外科手術を受けた患者さんが、結果に納得できなかった際に「修正」と表現されカウンセリング巡りすることは少なくないものです。
私はそういう人の相談を受けた際は、セカンドオピニオンとしてご説明はしますが、埋没法とプロテーゼ物以外は、下記のような発言をすることが多いです。
①「修正」と簡単に言わないで下さい。「再建手術」として、初回手術より明らかに難しくなります。
② 最初の手術の不具合を、その後も背負って行くことが多いです。
③ 最初の手術のことを一番理解しているのは、その担当医ですから原則は、その先生に2回目もお願いするのが結局は一番賢明です。
・しかし最初の手術の担当医が全く駄目な医師だったと分かれば、他院に行くしかないですが、それで上手く行く場合は、実は(お金払ったに見合わぬ)大した手術操作をしていなかった場合に限ります。
・手術記事のコピー程度を読んでも、細かいテクニックは分からず、やはり2回目を引き受け難いです。
・2回目を同じクリニックで受ける場合は1年以内だと薬代や麻酔代くらいで受けられる場合が多いのに、別のクリニックで受ける際は再手術代が正規料金に上乗せのことの方が多いです。つまり費用が明らかに高くなります。
・2回目を別のクリニックで受けることになる際に、カウンセリングで『不確定要素が多いので結果に責任が持てない』旨の話があったり、同意書も似た文言があれば、術後に満足できなくても打ち切られることが多いです。
・2回目の治療を別のクリニックで受けてしまうと、1回目のクリニックがもう治療を受けてくれない可能性が高いです。20年前の私の経験ですが、他院様で「鼻翼縮小で鼻の穴を狭くされすぎた」という人が鼻孔に詰める当院HP記載の「レティナ」を見て「ヤスミさんしか扱ってないみたいです」と来院、私はほぼ原価の5000円で処方したところ、1回目のクリニックが「もうヤスミさんに転医されたのだから診ません。」と言われ、私も困惑しました。『レティナ処方程度で・・・』とも思いましたが、矯正器具処方は確かに医療行為なので、他院様の言い分も十分通ると考え直しました。これが手術であれば100%通る言い分です(私は開業医になったばかりの頃だったので、勤務医時代に大手の院内で多数の医師と共に働いていた感覚と峻別できていなかったのです)。
④2回目の手術がメスを入れて切るような再手術では絶対に最短でも3か月は待たないと上手く行かないことが殆どです。
・仮に1か月程度で行うと組織が硬すぎて手術操作が上手く行かないだけでなく、炎症性に術後の毛細血管性の出血(oozing)が止まり難く、凄く腫れて色が出易く、益々こじれて収拾がつかなくなります。
・3か月ではまだ硬さがあり、術後半年以上経ってから行う方が、より良いです。
⑤インターネットで具体的に誰が書いたか分からない情報は、業者などの釣りであることが多く、「修正の名医」などの言葉を安易に信じないで下さい。
・広告代理店の業者などによって偽りの口コミ操作が実に巧みに行われています。読み続けて行く等で特定のクリニックに自然に導かれます。
・以前の方が多かった印象ですが、美容クリニックへ口コミ操作の広告代理店から、営業電話・メール・FAX・郵便は続いています。
・普通のインターネットのバナー広告やリスティング広告より、口コミ操作の方が広告代理店用語の「集患」が多いです。費用対効果が良いので口コミを業者などに発注するクリニックは少なくないです。
※昨日のニュースの感想を書きました。