乳腺外科医裁判は最高裁で逆転し無罪になると予想

乳腺外科医裁判とは、全身麻酔で乳腺症の手術を受けた患者さんが、術後に病棟の4人部屋に帰室後、他の患者さんとはカーテンで仕切られただけ空間内で、検診で入って来た執刀医に反対側の乳頭を口や舌で舐められ、同時に医師が手術衣の紐をほどいてズボンを降ろしては、陰茎を握ってオナニーをしたという証言の元に、猥褻行為で逮捕・起訴された事件です。
東京地裁で無罪、ところが東京高裁で逆転有罪(懲役2年の実刑)、そして今、最高裁で争われています。

以前にジャーナリストの江川紹子さんが、かなり詳しく公表されていますとおり、間仕切りカーテンは下50cmほどが空いており、手術衣の紐をほどいてズボンを降ろせば見えますし、看護師やご家族が自由にカーテンを除けて入って来る中で、猥褻行為をするなんて考えられません。この医師にそのような前歴もなく、逮捕後に病院側は直ちに「外科医師を守る会」を結成しています。
そして乳頭を拭って得たガーゼからの科捜研のデータも鉛筆書きの字を9回も書き直し、データを得た資料は捨て検証を不能にしています。データからは医師のDNAのみ検出され、患者のDNAが検出されていない点でも検察側の主張は不合理であり、江川さんは地裁判決前から医師無罪の論評をしていました。

それが高裁で逆転となった際は、医療者に衝撃的なニュースとして大きな動揺を来たしました。
中山祐次郎先生は異性の患者さんを診る際は可能な限り他のスタッフも同伴させることを書いていましたが、同時に人員に余裕もない中でや特に夜間、緊急時など限界ありとの困惑の投稿をされていたものです。

さて、一昨日、最高裁で弁論が開かれたニュースは下記の通りです(画像クリックで拡大)。
この判決は、私も自判か差し戻しで乳腺外科医は無罪になると予想します。
元々この医師と患者さんは乳腺症のことで数年前から診療が続いており、以前に乳腺症の手術を同医師が1度行っており、今回は再発での手術だったのですが、患者さんは水着モデルの美乳有名人で多数のDVDが発売されているという立場の人でした。

東京高裁で判決を下した朝山芳史裁判長には医療者からインターネット上で激しい非難が続いていましたが、最高裁を経て無罪の確定判決となった際は、この朝山氏(今は退官)に何か責任を取ってもらいたいものです。

インターネット上では医師の実名・顔写真も広く知れ渡っている中で、猥褻認定・懲役実刑2年とは酷い話で、最高裁で無罪になったとしても、それ迄のこの医師の人生を奪ったことや、その後の事で裁判所や国が償うことはないでしょうし、ご家族のご負担の多大さを思うと泣けて来ます。

誤判の裁判官は明らかな故意の証明が無い限り無責で、誤判での損害賠償は国に対してやってくれという日本国の司法の現状は宜しくないことと思います。