瞼の裏からの眼瞼下垂の手術(挙筋短縮術)
本日ご紹介の患者さんは周囲の人から「目が眠そうだ。」とよく言われていたそうで、限られたダウンタイムしか取れない中で、瞼の開きを良くする眼瞼下垂の手術(挙筋短縮術)を望まれたモニター様です(下の画像は術後13日目)。
手術法は瞼をひっくり返して結膜を切開して少し剥離するだけで瞼を開く眼瞼挙筋の腱膜が見えてくるので、これを糸で縫い縮めるのです。
このモニターの人は、二重の形を整えるために埋没法も併用していますが、瞼の裏からの眼瞼下垂の手術を行う時、二重幅は必ず狭くなるものです。
この瞼の裏からの眼瞼下垂の手術の良いところは瞼の皮膚側に切開を入れないので、表に傷が残らず、またダメージが少なく腫れが軽度で社会復帰が早い点です。
デメリットは術者が慣れないと勘どころが働かず上手く仕上がらないことです。美容外科の医師のベテランクラスは全切開二重に慣れているので皮膚側を切開して表から丸見えにした方がやり易いものですから。
勘どころが大事とは、一度全切開で眼瞼下垂の手術を受けた人が腫れが長びいて辛かったのに腫れが引いたとき少し物足りないから、今度は裏から腫れを少なく手術を受けたいと希望されても、内部で癒着が生じて初めて行う場合、初めて眼瞼下垂の手術をする人とは違いますから、この場合の成績は宜しくない傾向です。
その他として、裏からのアプローチには学問的に反対する元大学教授もいたりして多くの医師から賛同されている手術とは言えない点があります。(この件はまた日を改めて書きます。)