高須とナチス:ロンメル追悼で、また思い出す。
ネットのニュースを見たら、Rommelの追悼に独国内が「波紋」とあり、戦後ドイツの教育は日本以上に自虐史観に陥っているのを情けなく思いました。
私は高校生の時から中欧史を深く研究して来ましたが、Naziの蛮行とは実質1941年以降のことで、もし1940年夏にHitlerが暗殺されたなら今ごろはNapoléon並みの扱いになっていたはずです。
Rommelに関してはユンカーでないため本来はドイツ国防軍の中では絶対に出世できないところHitlerが見出しチャンスを与え、その武功で最年少の元帥になった人で、Hitlerに恩義を感じ手紙の末尾に「Heil Hitler」とよく書きもしたそうですが、Naziイデオロギーに染まった人物ではありません。飽くまで軍人、良く悪くも非政治的な人です。こういう人にまで戦後ドイツでは追悼すれば批判する人々が数多くいるとは戦後ドイツ人は集団ノイローゼに罹ったも同じです。
さてHitlerの素晴らしいところは600万人も失業者が居たのに経済を立て直し、独墺合併も成し、1940年夏までにWWⅠで失われた領土の大半を回復したこと。これは第Ⅱ帝政崩壊後のワイマール期の政治家が成し遂げたいけど現実的に無理と夢見たものを実現したのです。
しかし彼は1941年頃からパーキンソン病を発症しています。そのためそれ以前の柔軟な思考や冴えた直感が失せて行き、頑迷な人物に陥ってしましました。史実に基づけば1939年11月に数分の差で爆死したところでしたから、それが実現した方が後年のことが起きず良かったです。西欧戦役以前でしたが、それでも20世紀のドイツ最大の偉人となっていたでしょう。
1年余り前、高須先生がでNaziに肯定的な意見も表明して物議を醸し出したことがあります。
批判する人はNaziとは何か知らないから一般的に言われていることを、そのままに批判的に言うのであって、私は高須先生の書いたものを読めば、『概ね正しいなあ。』との感想を持っています。
ここにツイートされている「ナチスは日本人に何も悪いことをしていない」とは当然のことですから日本人で「ヒトラーが憎い。」とか言う人が居たら少々滑稽な気がします。
ドイツという国はHitler政権の時に初めて親日国になった以外は昔も今も総じて親中反日で、昨今のアンケートでも先進国の中で対日感情が一番悪い国です。