鼻翼縮小の切開の位置(間違うと逆涙型)

前のブログの続きですが、鼻翼縮小の下側切開の位置は画像の位置がベストです。鼻翼縮小の切開 逆涙型防止

鼻孔が楕円形として、その長軸の端で切開するのは、担当医にとって切って縫う分にはやり易いですが、楕円形の端が鋭角になってしまって逆涙型になりがちです。インターネットで画像検索をすれば、そういう術後画像に出会うこともあるはずです。

添付の画像は術後1カ月余りなので傷が赤いですが、3カ月過ぎる頃には肌色になって解像度が低い写真では見え難くなります。

この切開の位置がベストなのは美容外科の教科書に詳述してあるのがないようですが、7~8年くらい前に美容外科の学会で石田知良先生が鼻翼縮小の発表でハッキリ述べていました。
石田先生は「目を凝らして見ていると切開する位置が見えてくるのです。」というような言い回しをされていましたが、確かにそんな感じです。
続いて石田先生は、「下から回り込んで切る分、土手の部分が必要で、土手がない鼻だと綺麗に行き難いので、手術適応と出来ないこともあります。」とまで言われており、これを聞いて私は我が意を得たりと思いました。
学会発表は冴えない発表が多い中で、時々価値ある発表も聞けます。
そういう発表の演者には学会から学会誌に載せるための投稿依頼が来るのですが、皆忙しいのかなかなか投稿出来ない(しない)ようです。
私、木村にも平成15年にJSAPSの学会から日医大教授の名で投稿依頼が来たのですが、日々超多忙だったのと2つの同名学会の関係から出して良いものか臆しているうち出さず仕舞でした。
在野の個人開業医に投稿依頼して下さったのに、この件では失礼してしまって申し訳なく思っています。