健康本は誇張が多くて信用できないのも多い。
この夏は小林麻央さんのニュースをよく目にしましたが、彼女は乳がんの初期に医療機関での通常治療を勧められたのに応じず、気功に頼ったり、先日医師が逮捕があった臍帯血治療のクリニックに通ったりしており、もし当初から通常治療を受けていたら亡くならずに済んだのでないかと書いている医療関係者は多い様です。
一般の人々が民間療法や代替医療に走り易いのは1つのはニュース記事のような、嘘を平気で流す人たちが、健康本・TV・ネット等で大勢いるからでしょう。
画像を貼った記事には「健康本は基本的には売り上げのため 損害があっても自己責任と、総合出版社勤務の編集者。」との活字が続いています。
健康本ライターという職種の人がいますが、私のクリニックの宣伝本を初めて出す際は、出版社の人から勧められて、健康本ライターが来ました。聞けば2時間のインタビューを2回すれば200ページ余りの本は書けると言いました。当時は私は非常に忙しく週100時間くらい働いていましたので、流通代込みで約400万円払って宣伝本の制作をお願いしました。
2時間2回のインタビューで書かれた文章は「集客」には大変良いのかも知れませんか、医療者から見れば、誇張や有り得ない話が多々あり、このままではとても公に出せないと、私は夜な夜な削除・訂正で書き直したものです。
するとライターの書いた素の文章が殆ど無くなり、こんなことならと後年の2冊目、3冊目の宣伝本の出版の際はライターは付けずに私と当院看護師で書きました。
なお宣伝本を初めて出す際に、私が校正し終えた文章を編集長は読んだ後、「タイトルは “ 美容整形はドクターで選べ” としたら良いと思います。」と言われ、それに決めて出版しました。流通ルートが強力だったせいか、この本のおかげで患者さんが広域から大勢来てくれたものです。