全切開：皮膚だけ切除は腫れ少なし

若い人ですが瞼のタルミが気になるので改善を希望されました。
タルミと言っても年配の人に多い二重のラインの上のタルミでなく、二重のラインの下のタルミです（画像ｸﾘｯｸで拡大）。

それを全切開して皮膚だけ切除しました。瞼の表層しか弄りませんので、血液循環障害は余り生じず、術後の腫れは早めに引きます。

昨今は、瞼のタルミに眉下切開が流行りですが、これは腫れが少なく社会復帰が良い利点が言われます。
その説明の際、瞼の皮膚を切除すると凄く腫れて、その腫れがなかなか引かない事を引き合いに出す医師もいるようですが、凄く腫れて等というのは全切開・タルミ取りだけでなく二重の整形も合わせて行う場合です。
この場合は深いところまで切って剥がすものですし、二重の癒着を作るために重瞼線のところで組織を締めるので、静脈血の還流が妨げられ、鬱血で腫れがなかなか引かない訳です。

ですから全切開と言っても単純皮膚切除だけか二重の整形もするものかは、腫れに関して分けて説明すべきです。

しかし瞼に一切触れない眉下切開の方が、全切開・皮膚切除より目元が腫れないのは事実です。しかし眉下切開の傷と瞼のタルミ取りの傷では眉下切開の傷の方が後々は目立ちます。ただ眉下切開を受ける人は、中高年の眉墨で描く習慣の人が多く、眉墨で傷を隠しているだけです。
したがって若い人や年配でも傷を気にする人は瞼にメスを入れる方が結局は良いのです。

さて、本日のオリンピックで私は、体操男子・団体の金を大変嬉しく思いました。